本は理想を語るよね

  • 2017.07.02 Sunday
  • 17:33

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ちいさいころから本の世界が優勢だった。そのせいか、

「真善美」がどこかにあって、自分は逢っていないがいつかは…と、なにかとひっぱってきた。

 本は理想をかたりそして信じさすものだ。本気で信じていたもの。そういう人間にとっては、現実の一歩一歩が「そうでない」という音を出していたのもかかわらず、現実のほうがまちがっているなどとおもっていたふしがある。

 

いつまでもそんなことを思っていられないが、真善美の理想の世界はなくとも、むかし…よき時代というもの…が、人類の歴史に存在したことはなかったろうか、と、往生際わるく、モンゴロイドの口承『1万年の旅路』をわくわくしながら読んだものだ。口承は嘘とはおもえない。そのようなとびぬけた才能が出現するのが人類だから。しかし伝承口述するうちに変わってきてしまうのはしかたないことで、つごうよきほうに変わってしまうだろうし、わるいことは捨象されてゆくだろう。したがっていいことしか伝言継承されないということになってしまう。読んでいてその“よさ”が。まあそんなものだろうとはおもったけれど。

 

縄文時代。この時代には「よきもの」がしはいしたにちがいないとおもった。なぜならば6000年(〜10000年)持続したからだ。それだけでも圧倒する。それだけでも“よき時代”ではなかったか?ひとがよきものにふれて伝承されていた時代だったのではなかろうかと。この時代は自然が圧倒的で、自然として人間も共存できた。加曾利貝塚で犬の埋葬(骨)を見て以来、ながいあいだあこがれと興味をむけていた。しらべてゆく内に※、縄文時代は神話が圧倒的な世界であり、神話というものは簡単に言っちゃえばひとの都合だ。エゴが体裁よく形になったものだ。願ったりまとめたり排除したり支配したりするための文脈と儀式。定住にともなうさまざまな問題、個人としてだけではない死、成人や婚姻時の抜歯など、たいへんな世界だったのではないか。優劣上下が無かったわけではなく、持てる者はこの時代にも勝者であったという。

 

ようやく、縄文の熱は冷めはじめ、私の信じたい真善美などというものは、幻想にすぎないことがわかった。わかったことでポンコツの理想探索機はやっとポンコツ人間に落ち着けたような気もする。

 

パンドラの箱とは自分及びひとのありさまであり、人間の作り出した世界だ。

生物が発生したときからの弱肉強食の掟。力の強い者、持てる者、頭の良い者が優勢し支配し食し続け蹂躙しつづけている。そうでないものももっとそうでないものを食べ踏み潰さなければいきてゆけないようになっている。

 

エゴというのはひとの標準装備でありイジメは古くからの器官なのではないのか。パンドラの箱から最後にでてきた希望という名の羽虫も、いまや羽やぶれ青息吐息。この惑星では、生物が発生したと同時の弱肉強食の掟。霞を食っていきてゆかないかぎりこの掟は超えることはできないよ〜ん。これからはAIのせかいらしく、人間はどうなるのだろう?この惑星はどうなるのだろうね?

 

※参考:西田正規著『縄文の生態史観』『人類史のなかの定住革命』

 

知りたいという原動力

  • 2017.06.17 Saturday
  • 17:21

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ここにきておもうのは、「なにかをさがしていた」と、しきりにおもう。

それは、社会と自分にむきあって、「ほんとうとはなに?」というおもいでふみだし、人生の時を使い、「さがしていたなあ」という感慨にあたった。

行動は「知りたい」という原動力でうごき、疲れ知らずだった。弱い身体なりに知る事だってできる。

この世の、人間の、ありさまを知りたかった。

もちろん欲望にささげられたものもあるし、社会にあわせようと頑張った部分もある。

 

現状がーというか自分がーあまりに無残なゆえにか、真善美がどこかにあって私には無く見えていない、それをみたいきいてみたい知りたい、と、そのことに人生の時を費やした。そんな感慨。

 

林の中の…

  • 2017.04.30 Sunday
  • 17:43

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来たかったところだなあ ここは。

一生、樹をながめていきてゆきたいとねがったものだ

 

もう終わりかとおもいましたが…

  • 2017.03.29 Wednesday
  • 16:40

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ながくお休みしました。

なかなか身体のほうがしんどくなって、かくことアップすることからとおざかってしまいました。

これまであれこれと書いてきましたが、ことばにして意識することで、そこを卒業することができたようです。

書く。自分の内面を書くということを中学生の私に教えてくれ、自分も書き、文学全集を買ってくれ、詩人の心を共有財産だと言ってくれた兄のなによりの贈り物だった。

無意識のものをいしきしてゆくことはとてもハードで痛みもともなう。そうであってもやはり意識してゆくことがそこを卒業することにつながるということを身をもって知った。

 

私の深層にまだ無意識に抑圧しているものがあるかもしれないが、うかびあがったものをひとつひとつ意識してゆくしかない。意識すれば、人間はどうしようもなくまちがえるものだということを知り、知ることでそこをおわらせることができる。

OSHOは、過去は幻想だと言う。

書いたものも、幻想にちがいなく。

 

 

 

病気をアイデンティティにしない。

  • 2016.12.17 Saturday
  • 21:46

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不運や不幸をささげもち、おおめにみろ解れとでも?

病気をいいわけにしない。

もう病気をアイデンティティにしないよ。

ごめんね。

思考(マインド)のすがた

  • 2016.12.11 Sunday
  • 21:49

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思考(マインド)のすがた

目覚めたとたん、奔流のようにおしよせる。それは濁流。私が無防備だからやってくるのか。くるしいよ。否定形がおしよせる。これが、思考の姿なのである。そうにちがいない。めざめ、ゆだんなくしていなければ、この濁った奔流に人生をながされおわってしまうのだ。こわいことだ。こんなことで人生を棒に振ってしまうのか?

私は眠りと目覚めのあわいに、とどまって、ただ濁流をみる。

こころにつきささる記憶や感情の断片などの汚物がながれてくる。

これに流されてしまったら、人生もそうなっておわってしまう。

 

それにとどまりたえることをしつづけていると、ようやく流れも弱くなってきた。

かつて私は、こんな濁流に一日中流されていた人生だった。

それはもんだいであり、それをなんとかしなければいけないのだと信じていた。

反対であった。なんとかしようとしても、じらすばかりの未熟さしかもちあわせていない。

しっかりみつめることこそがにんげんにできることであり人間がすることだとおもう。

認識すれば消えるという強力な答えをあたえられた。

そのような方法があることに感謝したい。

放り出されただけの存在じゃない

 

村山 聖さん

  • 2016.12.01 Thursday
  • 19:35

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6年前に、大崎さんの本で、村山聖さんを知り、書いた記事がありました。 

映画化され、話題にのぼっている。

29年で生ききったひと。

その生に、言葉に、どんなに勇気をもらったことか!生かされたことか!

私は、なにも言えない。彼が生前残してくれた黄金の言葉を載せ、かれの生を称えたい。

 

 

早く名人になって将棋を止めたい。

 

 

将棋というゲームは頭の良さを争うゲームではなく、心の強さ、精神力の強さを競うゲームなのです。

 

 

(プロの場合)負けそう、負けるかも、といった感情は戦いのじゃまなのです。この世界は体が弱いとか年齢がどうかとか関係ありません。目の前の一局と全力をつくし負ければ、また次の一局に全力をそそぐ。この病気もそういう所があるように思います。…

               ―「腎炎、ネフローゼを守る会」機関紙への寄稿より

 

何のために生きる。

今の俺は昨日の俺に勝てるか。

勝つも地獄負けるも地獄。

99の悲しみも1つの喜びで忘れられる。

人間の本質はそうなのか?

人間は悲しみ苦しむために生れたのだろうか。

人間は必ず死ぬ。

必ず。

なにもかも一夜の夢。
              ―平成4年に母親が彼のアパートでみつけたメモ、いつ書かれたかは不明。

 

 

今年の目標は?

―土に還る

行ってみたい場所は?

―宇宙以前

 

 

僕、20才になったんです20才になれて嬉しいんです。20才になれるなんておもってもいませんでしたから」。

 


もしも健康のままだったら健全な体を感謝することなく生きていたし、身体障害者の事も遠い異国の人のように感じ、接することなく終わっていたでしょう。

               ―「腎炎、ネフローゼを守る会」機関紙への寄稿より

 

 

…もう何十年も走っていません。もう走ることはないでしょう。しかし力いっぱい走る体験より、もっともっとたくさんの体験をこの病気はくれたように思います。

                          ―同上

 

 

 人間は悲しみ、苦しむために生まれた。

それが人間の宿命であり、幸せだ。

僕は死んでも、

もう一度人間に生まれたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

生かされている

  • 2016.11.27 Sunday
  • 21:38

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自分が病気であり、この世は元気な人の世の中なんだなあとずっと思っていた。

世の中の「進歩」には関与できず、むしろ世の中のお荷物になっているのではないか?

健康でもりもり働くことこそ幸福というものだ。健康をせつに願った。

しかし、あの相模原の事件をおもう、そういう願いは、そういう考えは、あの犯人と、行きつく先は同じ理屈じゃないのか?ひいてはヒットラーと。

世の中の役に立つことをもって生存の条件とする考え。そうでないものは去れという思想。動物は健全でなければきびしい野生をいきられず自然淘汰される。人類の歴史もそうであった。『十万年の歴史』という本のなかでも、小児麻痺の子どもは森に捨てた。

自然淘汰されるにせよ、群から捨てられるにせよ、生まれてきたという事実はまげられない。けっして完全ではない現実。なにか意味があると私はおもう。

 

自分はなんでも一所懸命してしまう癖があり、それをもってアイデンティティにしていたフシがあったので、ひとつひとつできなくなるということがつらかった。

伴侶が、「いいんだ。やらなくていいんだ。そうであるならそうであって、それでいいんだよ。」と、ありのままの状態を肯定し、できないでおちこむ私にたゆまず投げかけてくれたことばで、「生きている」ということに、私は目が覚め、再生した。

 

一生懸命

  • 2016.11.19 Saturday
  • 22:51

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ETVで、ギリヤーク尼崎の85歳になった姿が放映されていた。

新宿などで大道芸をしていたむかしは、なにかいかがわしいかんじがして、若かった私は「反則だ」とおもっていた。

現在、年老いて病もありながら、いまもなお大道芸をして「おひねり」で生活しているとほこらしげに言っていた。

「反則」どころか、純粋さというものはこういうもの、たぶん自然の土にまろげた動物のようなものに宿る。

それはいかがわしくもあると、歳をとったなりにわかる。

 

眼はうそをつかない。

一生懸命。

私は、病がこのように進行し死んでゆくものならばそれを生きるしかなく、できれば早いほうがいいと。こころが折れることもある。

ギリヤーク尼崎は、年老いて障害もでてきて痛いたしかったが、まなざしは純粋で、神々しかった。なぜならば一生懸命なのだった。

自分も、死ぬまで一生懸命生きよう。どんなに「ぶざま」であっても。いや「ぶざま」などはない。「ぶざま」などというのは彼を反則だとおもったのとおなじ評価基準ではないか。

彼には面倒を見る弟さんがいて、こころをこめて世話をしている。兄と話をしていて兄に、「そんなことはやったことがない者の言い草なの」といわれ、「ごめん」といえる人だ。

神様は、与えてくださる。「生きよ」というなにものかを。

それは恩寵のように。

 

なんでもない時間がきらめく

  • 2016.11.12 Saturday
  • 21:54

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横になって日をすごし、さて起きて、ごはんのしたくをはじめる。

ふいに窓の外の木々の葉がひるがえりきらめく

なんでもないこんな瞬間がきらめく たしかにきらめいたのだ  

 

なんでもない木の葉っぱは、見る価値はない語るにたらない…素晴らしく描かれた葉っぱを賞讃する。小手先の技術を称え、真実のいのちの姿をみない。

社会はそういうふうに成熟してきて、いうなれば進化のひとつだとおもう。ひとの能力が最高値にまで達する。進化とは超えることでもある。

それがまた、なにかさりげないことに超えられる時というものがあるのだと、うっすらとだがかんじた。

 

私の、寝てすごした時間、ぼんやりしていたじかん、ご飯の仕度をするじかん、ちっぽけな欲望にかられて右往左往していたじかん。

なにをして、何を思っていた瞬間であれ、すべての瞬間が、きらめいていた…

とくべつななにかをほめられるなにかをしたときだけでなく。

あの葉のように…

 

しらなかった。

世の価値をはかるスケールをにぎりしめて、自分をも測っていて。

なんでもない時間はきらめかないと、いったいいつきめたのだろう?

 

 

 

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